彩縫箱

くまプーとシナモンがかわいくてたまらない。

『破戒』についてのディスカッション

国文学講読Ⅲ、今週から『破戒』についての討論?です。

討論というかディスカッションというか語り合うというか。


授業で取り上げたのでもないと普段人と同じ作品読むことってなかなかないですよねー。
後、貸し借りがあれば作品内容共有できるかな。
そういうようなときは作品について話したり意見を交わしたりできるけど
数としては少ないわけで。
しかもそんなに深く語り合わないし…!



なのでとっても貴重な時間でした。
自分が気づかないところに注目してたり
自分とは違う考えがあったり。

それで読みが深まっていって。
すっごく面白かった。

なんかBSマ○ガ夜話の小説版みたいな。
本文から離れないようにしなきゃなので
「○章□節の始めの〜」
とか言ったりして。
んでみんなそれぞれの本で探して。



今回の討論の柱(予定)は主人公丑松について、だったのですが
丑松についても共感できる/できない
に分かれましたねー。でもそれは個人の感覚だから討論とかにはならないんだけど。

しかし、途中から蓮太郎先生に討論の中心が移っちゃったり。

主人公の目には思いにぶれがあまりないように映っていた蓮太郎先生も
読み込んでいくと葛藤とか弱いとこもあるんだな、ってのが読みとれて興味深かったです。


終盤、丑松の方に戻って、話してて、
「じゃあどうして蓮太郎にも言えなかった?」
って話になって、
「戒めがあったのと、蓮太郎を信じてはいるけどどこから話が漏れるかわからないっていうようなところがあったから、広がったら困るからでは?」
「蓮太郎がもし奥さんに話したら、女はおしゃべりだから話してしまうだろう、そこから広がってしまうとか書かれてたよね」

とか、知らない人が聞いたら
「この人たち何を話し合ってるんだ!?何が書かれてるんだ、この小説!」
と思われそうな討論が(笑)


いやー…
主人公が先生に自分の素性を伝えるか否か迷ったり、
伝えることを決意してもなかなか言い出せなかったり
絶好の機会だったのに何で言わなかったんだ!と落ち込んだり
人に聞かれずに話せる機会を待ったり
なんかそういう辺りは違う意味の告白シーンの参考になりそうでしたよ、ええ。

っていうか…主人公が感じてたようですがなんかミエナイチカラ?で告白を止められてしまう感じが。

うーん…個人的にはなんか先生が、意識的にか無意識にかはわからないけど
やんわり押しとどめてる気がしたんですよね。


この人、主人公が言おうとしてることを既にわかってるんじゃないかな?
わざわざ言わなくていいように主人公の告白を何となく止めてるんじゃないのかな?

とか感じて。
でもほんとに「感じ」ただけだし
本文中にはっきりと根拠となる部分が見つかった訳じゃないので
討論に取り上げるのはさすがにやめましたが。

うーん…




個人的には蓮太郎先生と、主人公の親友銀之助が結構好きでしたー。