彩縫箱

くまプーとシナモンがかわいくてたまらない。

観ました・・・!ネタばれ注意。


46億年の恋 [DVD]



せつないというかイタイというかやるせない。

最後の方のシーン、
松田龍平の横顔に泣けてきました。(正確にはうるっと)



「ぼくじゃだめなのかな」
とか・・・

わ〜〜んってかんじだ・・・。


あー・・・なんかほんと、やるせない。
すきだったらその分近づきたいと言うのが普通なんでしょうが
好きであればあるほど
大事であればあるほど
遠ざからなければ無理・・・ってのがほんともう・・・。


「ぼくじゃだめ」
なんじゃなくて、
「ぼくだから」ダメなんですよ・・・
大事なんですよ、君のことが・・・
だから何もしないんですよ・・・
なにもしないことが彼の恋のカタチなんですよ!


せ、せつなすぎる・・・





題名も・・・
46億年の恋って・・・
永くながーくて果てしない
ものすごい大恋愛とか想像しちゃいそうですが・・・

映画内の朗読とか聴いて思ったのは、

ものっすごく切ない題名なんじゃないか!?
ってことで。


1光年離れれば一年前の地球が見える
100光年離れれば百年前の・・・

というふうなことを言っていたんですが。


題名の「46億年」って・・・??


46億光年離れれば、
地球の誕生した頃が見られるわけですよね・・・

で、例えば今現在地球に住んでいる「ぼく」が
ロケットに乗ってそれを見るとすると・・・

地球46億歳のときに活きている「ぼく」は存在しつつも
地球の誕生の頃から見られるわけで・・・

ある意味では46億年の年月を超えてその恋心はあって、
46億年の恋なんですよね・・・


そりゃなんかもうものっすごい恋なわけで。



例えロケットに乗って46億光年のかなたにいかなかったとしても
あの恋ってのは46億年にも匹敵するようなものっすごい恋なんだよー
とも表現しているような題名でもあり。


しかしさらーにふかっく考えると・・・
そのものっすごい恋、46億年に匹敵する恋の「46億」ってのを
体感するには、46億光年離れなきゃいけないわけです。
1日分くらいの恋なら、ちょっと離れればいいんですけども
46億光年くらいの恋はものっすごい離れなきゃなわけで。

それは、ものすごい恋であればあるほど
好きになればなるほど
近づけない・・・
という映画の内容を表現しているようでもあり。




暴力シーンとかは怖いので目をそらしたりしましたが、

オススメの映画です、

私の友人には(笑)



独特なところが結構あるので
メジャーな映画に慣れている方は抵抗あるかなーと思うので
誰にでもおすすめとは言いがたいのですけども。


ちょっと舞台っぽかったです。
でももちろん、しっかり映画。
映画でしかできないことを
しっかりしてます!!って感じで!


あとー現代芸術っぽい感じもあったり。



大学入学後、基礎セミナーで映像の先生に
みせていただいた映画を思い出しました・・・


思い出したと言えば、

小説『月の夜舟で』とかも思い出した。

2つ目のお話で、

好きだから
思いも伝えず
何にもせず何にもできず
何も遺さず・・・っていう。

でも遺された方はやはりなにかほしかった・・・というね。





なんか上手く伝え切れなくてすみませぬ。

でもあれです
言葉で伝え切れるんなら
映画にしなくてもいいんですよね!
映画でなくてはいけなかったんだから
ことばで表現できなくて当然ですよね!開き直っちゃダメですね、はい。

うーん、評論家のひとって本当すごいですよねーと
こういうの考えてるとしみじみ思います。



本当、せつなくてやるせなくてやりきれない。







どのくらいせつなくてやるせなくてやりきれないかというと、



調べ物で職場の史料を見ていたら

松方正義」と書かれたところに
井上馨の写真が使われていたことと同じくらいやりきれない。



出典は『松方正義伝』って書いてるのに
なぜか馨さんの写真、ってのとおなじくらいやるせない。


松方正義って書いているのにこれ井上馨の写真なんですよ!」
と同僚に訴えたものの
「そうなんだ」
「よく分かったねーわたし、顔覚えてないよ」
と、なかなか気持を共有できないのと同じくらいせつない。




すきだーとか
あいしてるーとか
一言も言ってないのに、
この二人のは恋だってのがわかるのが
これまたすごいよね。

松田龍平みてると
あ、今恋に落ちたんだなー
ってのが分かりそうなくらい
言葉じゃない部分でかたってるので
すごいなーと思いました。

でもそれはばればれとか
演じてる!って感じではなくて
ほんの一瞬の空気の動きみたいな感じなんですけども。





・・・語りすぎちゃったよ・・・!


そんなかんじでいい映画…DVDでした!
あした映画観にいこうかと思ってたんですが
ま、観なくてもいっか!と思ってしまうくらい(それもどうなの私・・・)
おなかいっぱいな、映画らしい映画でした。



この監督、スキヤキウエスタンジャンゴの監督だということ
さっき認識しました・・・はうっ!