彩縫箱

くまプーとシナモンがかわいくてたまらない。

禅 感想小出し6


ネタバレ注意!




昨日、「禅」の原作をちらと書店で見たんですが、

あの、どうもひっかかってた遺言シーンは原作にはなかったようでした。

映画のオリジナルみたいで、
だからちょっと唐突な気がしたのかも。

公暁は映画よりは詳しく書かれているので
友情の経緯とかがわかるような感じでした。


で、
ちゃんと読んでないから不確かなんですが、
寂円と公暁の件ももしかしたら映画のオリジナル設定…??って感じがしました。

だとしたら、すごい…!!と思ったり。


原作だと公暁ははじめの方で登場が終わってしまうようで、
全編に関わるというよりは、
道元に「きっかけ」を与えた若くして亡くなった親友、って印象で、通過点のような感じかと。


でも、映画の設定を加えることで、出てきてないけど、出てきている、
通過点というより、見えないけどいる、って感じになる気がしました。

なんかうまく表現できないのでまた改めて。




〜登場人物紹介4・寂円〜

ではここで寂円さんのご紹介をば。

道元が中国で師を求めて各地をまわっているときに
偶然出会った、
公暁によく似ている僧。

天童山に師と仰ぐにふさわしいお方が新たにいらっしゃったので
天童山に戻ることを道元にすすめる。


道元はその方を師と仰いで修行し、悟りを得、
日本に帰りました。


で、
日本で教えを広めていたところ、



来たんですよ、
寂円が。
中国から。
メモと片言の日本語(わたしにほんごはなせません、建仁寺道元、は話せたようです)で・・・!


公暁の話を道元に聞いていたので、
道元が自分の教えを打ち立てたらその宗派に帰依する」、と公暁道元に言ったことから、

公暁様の約束を果たしに参りました」

って・・・!



以来、師の教えを受け継いで広め、
お寺を支えていっていました。

普段は静かに画面の奥のほうにいるんですが
重要なところでは
ポイントをしっかり押さえてくださるんですよ・・・!

俊了が寺を去ろうという時に道元
「鬼は未だ去らぬか」
というんですが

「去った、というのです」
と助言したり(もちろん中国語でも道元にはばればれなんですが)、

鎌倉に行く時も同行したり。(道元の指示があったからですが。)




充実は、映画では、
道元もすごいけど
寂円はほんとすごいなーと
思いました。


天童山の師が亡くなって、
いまは道元様しか師と仰ぐ方はいらっしゃいません・・・
ていうのは分かるとしても



海を越えてくる勇気と行動力がすごいよ・・・!



以上が感動感想。
以下は、相変わらずの本編とは関係ないよね感想。



えっと。
20〜30年くらいいたかと思うんですが、

日本語が得意じゃない様子が気になった・・・!
頭良さそうだから、すぐマスターできそうなのに・・・!
皆が中国語で話そうとしてくれる、とか・・・?


あ、でもお寺とか修行の時とか
雑談やおしゃべりはあまりしないみたいだから
話す機会があまり無いのかな?
道元と話すときは中国語だろうし。


あっさり謎解決!はい、次。



個人的には道元以上に心の広い人のような気がしました。

初めてあった人に突然

公暁!?」
と言われても怒ることなく
「は?」ということもなく(お坊さんだから当たり前だけど)

「異国の言葉はわかりませんので・・・」
と謝るって・・・!


いや、君は悪くないんですよ!!
って感じです。




そして最期の最期、道元が皆に言葉を残すんですが、
主な弟子一人ひとりに
今後の役割とか教えを具体的に伝えていって、
最後が寂円さんだったわけです。


で。

「これでよいな?」

「今、私には天童山が見えている。
 師の禅風を実際に見たのは私とそなただけだ。
 何がいいたいかわかるな?」

ですよ・・・!

ツーカーというものですか・・・!


言葉以外の通じ合いに感動してたら、最後、



公暁

って。


えええええ!?
1時間半前くらいに登場を終えた公暁!?
ここでその名前が出てくるの!?




恐れながら道元様大丈夫ですか・・・って心配になったよ!

そのひと寂円だから!
公暁じゃないから!




空を見ながらとか
眼を閉じてとかならわかるんですが
寂円見ながら言ってるから・・・!



中国語で言ってたし
道元はわかってるんでしょうけど・・・

(しかも中国語なので寂円以外は話の内容はわからないだろうと思われます)





驚いたよ・・・・・・!




そして寂円さんはきちんと受け答えしてたから
そっちに感動しちゃいそうでしたよ・・・





充実だったら



え・・・


って思うかもしれない。



でもそこは、友人とも話してたんですが
悟りを開いた心の広い徳の高いお人は
そんな風に気にしないんだよね・・・・・!!

と納得しあいました。

寂円、徳高いよ・・・本当・・・



あの道元さんがあんなにしっかり言うから、

もしかして本当に寂円=公暁なのか!?

とまでちょっと思ってしまったよ。


義経みたいに、
本当は死んでなくて
大陸に渡って・・・


っていう・・・。




顔そっくり話でもうひとつ気になったのは、

道元の鎌倉下向に
寂円お供してましたけど

あれって
問題なかったんですかね?


鎌倉にいる人の中には、
公暁のこと知ってる人がいる可能性もあると思うんですが、
公暁と同じ顔の人が行ったら
驚くと思うんですけど・・・


それこそ

実は生きていて禅寺に出家していた!?

みたいな噂が立ったりとか・・・





なんかそういうお節介な心配ばっかりして・・・。



今日はひとまずここまで!